- 「看護師にならなきゃよかった」と感じやすい場面と、その背景
- 私が転職を決めた理由と、選んだ職場(条件・決め手)
- 今からできる現実的な対策
看護師にならなきゃよかったと感じた4つの理由
看護師として働く中で、「なぜこの道を選んだんだろう」と思った瞬間は数え切れません。
体力的な負担だけでなく、人間関係や将来への不安が積み重なると、その気持ちは強くなります。
ここでは、私が実際に「看護師にならなきゃよかった」と感じた4つの場面をお伝えします。
人間関係のストレスが限界を超えたとき
- 派閥や上下関係が強く、発言しづらい雰囲気
- 陰口やいじめのような行為を目の当たりにしたとき
- 休憩室での会話すら緊張し、勤務中も常に周囲の顔色をうかがう生活
- 新人のとき、先輩の指示が毎回変わり、何をやっても怒られる状況が続いた
過酷な勤務で心身が消耗したとき
- 夜勤の連続、急変もあり仮眠もとれない日が続く
- 残業が月30~50時間を超える。2交代の夜勤で病院を出るのが12時を過ぎたり
- 休日があっても疲労がとれず、プライベートの予定を入れる気力もなくなる
- オンコールで夜中に呼び出され朝までかかり、次の日の日勤もそのまま勤務のため家に帰らず
ゆうひ夜勤が辛い…ゆうひこのまま続けていけるのかな…そんな思いを抱えながら働いていた、元病棟勤務の看護師です。夜勤は確かに手当がついて収入は増えますが、心や体への負担は想像以上でした。[…]
給料と労力のバランスが取れないと感じたとき
- 夜勤や残業、オンコールで体を酷使しても手取りは思ったより増えない
- 同世代の友人と比べ、拘束時間の割に時給換算が低くなる現実
内視鏡室でオンコールをやっていた時はオンコールの日の手当は2000円前後で出勤したら、その時間分の残業代という感じでした。
ゆうひもうしんどい…のんびり働きたいな…そう思いながらも、「それって甘えなのかな?」「みんな頑張ってるのに、自分だけ逃げたらダメだよね」そんなふうに自分を責めていませんか?私も以前は、日々の業務に追[…]
やりがいよりもプレッシャーが勝った時
- ミスが許されない状況が常に続き、精神的に張り詰める
- 命を預かる責任の重さが負担になる
夜勤のときも、内視鏡の緊急対応のときも、命が関わってくる場面で最少人数で対応すると、自分が動けるかも命に関わってくるので、とてもプレッシャーでした。
そうした場面は回数をこなさないと慣れませんが、一回目から満足に指導もされていないのに完璧を求められるのでとてもきつかったです。
そんな日々が続き、「看護師にならなきゃよかった」と本気で思うようになりました。
私の場合は、美容クリニックへの転職で大きく状況が変わりました。
同じ後悔をしている看護師は多い
「看護師にならなきゃよかった」と感じているのは、自分だけではありません。
むしろ、多くの看護師が同じような迷いや後悔を経験しています。
ここでは、実際の調査データや他の看護師の声を交えて、その現状をお伝えします。
データで見る「看護師の後悔」
看護師182人にアンケートをとった調査では、辞めたいと思うことがある看護師は9割以上もいます。
引用元:【看護師を辞めたい理由ランキング】経験者182人アンケート調査 | 株式会社R&Gのプレスリリース
一般企業全体で見ると、辞めたいと思ったことがあるのは50~60%ほどなので、看護師が大変な職場というのがよくわかります。
実際に辞めた人の割合としては、公益社団法人日本看護協会の病院看護実態調査のデータによると
●2023年度の正規雇用看護職員の離職率は11.3%、新卒採用者の離職率8.8%、既卒採用者の離職
率(採用した年度内に離職した割合)16.1%
引用元:「2024年病院看護実態調査」 結果新卒看護職員の離職率は2年ぶりに10%台から8%台へ改善 約4割の病院で多様な働き方を導入
とたくさんの看護師が同じように後悔をしています。
SNSや掲示板にあふれるリアルな声
X(旧Twitter)では「看護師辞めたい」「看護師辞めてよかった」などが毎日のように投稿されています。
知恵袋や看護師用の掲示板でも「人間関係がつらい…」「休みがとれない…」といった声がたくさん上がっています。
(20代・女性)
体調崩して休職した…なんでここまでしてやってんだろ…
(20代・女性)
看護師辞めたい~ストレスが限界…
こうした声がある一方で、環境を変えることで状況が大きく改善したという体験談も多く見られます。
(30代・女性)
なんで早く転職しなかったんだろ。今まで悩んでたのがばかばかしいくらい。
(20代・女性)
1年目で転職しちゃったけど思ったより転職先選べた。人間関係全然違う。
あなたも職場環境を変える一歩を踏み出しませんか?
看護師という仕事を後悔している背景は共通している
- 人間関係
- 労働時間
- 給与
- 責任の重さ
職場や科が違っても、この4要素が重なると後悔しやすいです。
逆に、このうち1つでも大きく改善されるとやりがいを取り戻す人もいます。
こうした声やデータからも「看護師にならなきゃよかった」と感じるのは珍しいことではありません。
重要なのは、この感情を放置しないこと。
人によっては部署異動で改善できる場合もあれば、環境を根本的に変える転職が必要な場合もあります。
自分で退職を伝えるのもしんどい!そんな人には退職代行を看護師が使う時の注意点などをまとめた記事をどうぞ🔽
ゆうひもう限界…でも辞めるなんて言い出せない…そんなふうに悩みながら働き続けている看護師は実は少なくありません。特に、上司が怖かったり、職場の人手不足を目の当たりにすると、「辞めたい」と言うことすら許さ[…]
私が転職を決意した理由
後悔を感じながらも、すぐに仕事を辞める決断はできませんでした。
看護師として築いてきたキャリアや、辞めたあとの生活への不安があったからです。
それでも最終的に転職を選んだのは「このままでは心も体も壊れる」と感じたからでした。
将来への不安が大きくなった
プライベートを犠牲にする生活に限界を感じた
いつ終わるかわからない残業の毎日。
オンコールの日は出かけることもできない。
数少ないなにもない休日は体力を回復する日にしないと体がもたない。
そんな日々になんでこの仕事を選んだんだろうと後悔は増すばかりでした。
努力が収入や評価に反映されない現実
どんなに努力して知識を増やしても、どんなに責任が重い仕事が増えていっても給料は変わらず。
知ってて当たり前、できて当たり前。そんな環境でした。
認定看護師や専門看護師を目指した時期もありましたが、学校の費用やその後の資格の維持費、資格取得後の資格手当の額を考えたら資格取得する意味を見いだせませんでした。
環境を変えたほうが新たな視点を持てると気づいた
同じ職場にいて疲弊し続けていても視野が狭くなる一方だと感じていました。
別の職場環境で新しい価値観を持てたり、プライベートを楽しみたいという思いが強くなっていきました。
それならいっそのこと、まったく方向が違うところも経験してみよう!と考え病院以外の職場について調べ始めました。
転職を決めたのは、「辞めたい」という気持ちももちろんのこと、「このまま動けないとほんとうに自分が潰される!」と感じたからでした。
次は私が実際に選んだ転職先と、その決め手についてお話します。
転職先に選んだ職場と決め手
転職活動を始める前に「自分が譲れない条件」を明確にしました。
私の場合は
- 休日を楽しめる環境
- 人間関係
- 給与水準
- オンコールなし(できれば夜勤なし)
これらを軸にして探していたところ、たまたま男性の美容看護師の需要もあることを知り、美容クリニックで探してみました。
美容クリニックを選んだ理由
理由としては
- 夜勤がなく定時退社が基本
- 美容に触れてみるのも面白そう
- 患者対応と接客の違いを知ってみたい
- 楽そう
- 年間休日も120日以上
- 給与がいい
実際に転職して感じたメリット
病棟時代に比べて業務量は激減しました。
給与だ出ず働かなければいけない委員会などの業務もなく、残業もほぼなし。
夜勤もないため生活リズムが整い、体がだるい毎日がなくなりました。
実際に働いて感じたメリット・デメリットは下の記事に詳しく書いています。
ゆうひ美容看護師が気になるけどイメージがつかないし働き方も変わるのかな… ゆうひ将来性とかは大丈夫なのかな…美容看護師も気になってはいるけど業務量や給料、将来性など気にはなります[…]
注意点
売上目標やノルマがある場合もあり、接客スキルが求められます。
ノルマがプレッシャーに感じる人はノルマがない美容クリニックを探してみるのも一つの手です。
職場選びで意識したポイント
- 譲れない条件を書き出す
- 求人票だけで判断せず、見学や面接で職場の雰囲気を確認
- 同じ条件でも施設ごとの文化や人間関係は大きく違うため、複数社比較する
転職活動では「何をやりたいか」も大事ですが、「何をやりたくないか」を先に明確にすると、自分に合う職場を見つけやすくなります。
私の場合、夜勤・人間関係・休みの少なさを解消する職場に出会えたことで、仕事に対する満足度は大きく変わりました。
職場選びの情報収集についてはこちらの記事で詳しく紹介しています🔽
転職が成功するかのカギは職場選びが大切なポイントになります。忙しい中での情報収集は大変ですが、しっかり情報収集することで、理想の職場を見つけられるかもしれません。この記事では看護師が転職時に集めるべき病院の情報とその集め方に[…]
次は転職後に実際どのように生活が変わったかをお話します。
転職後の生活の変化
転職をしてから、私の生活は大きく変わりました。
勤務時間や休日だけでなく、収入や心の余裕まで、以前とはまるで別の暮らしです。
ここでは、転職前後の変化を具体的にお伝えします。
勤務時間と休日の安定化
- 夜勤なし・残業ほぼ無しになり、毎日ほぼ定時退社
- 休み希望も通りやすく、旅行などの予定を立てやすくなった
- 仕事にメリハリがつき勤務時間も休日の過ごし方も充実するようになった
休みが増えたのに収入が上がった
項目 | 転職前 | 転職後 |
---|---|---|
年収 | 450〜500万円 | 600万円 |
夜勤回数 | 月4回 | なし |
残業 | 月30時間以上 | 月5時間未満 |
休日 | 月8日+夏休みなし | 月10〜11日 |
メンタル | 毎日ぐったり | 余裕あり |
以前は月8休みに夏季休暇などはなしでしたが、今は月10~11休みになったので、休日を楽しみやすくなりました。
それなのに、以前に比べて年収は100万以上あがりました。
使えるお金も増えたので、より休みの日を楽しみやすくなりました。
未経験からでも高収入?下の記事では未経験から美容業界に入った体験談を詳しくまとめています!
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メンタル面の回復
夜勤やオンコール、人間関係のストレスが減り、仕事の前日も憂鬱ではなくなりました。
趣味や運動の時間も確保できるので、気持ちも前より前向きになりました。
「ならなきゃよかった」と後悔している人へ
「看護師にならなきゃよかった」と感じているとき、一番やってはいけないのは、その気持ちを抱えたまま何もしないことです。
環境や条件は自分が動かなければ変わりません。
ここでは、私自身の経験と周囲の事例から、今できる現実的な対策をまとめます。
まずは自分の価値観を整理する
「やりたいこと」も大事だが、「やりたくないこと」も明確化することが重要です。
夜勤がいや、残業が少ない所が良い、ハードな職場はいや、病棟はいや、何でもいいので、紙や携帯のメモに書き出してみましょう。
書き出してみると、あまり意識してこなかったこともでてくるかもしれません。
異動や部署変更も選択肢に
病院内でも部署によって負担は大きく異なる場合もあります。
転職の前にまず異動を選択肢として考えてみて、今の職場で改善できないか試してみましょう。
異動によって改善した例も多く、転職よりリスクは低いので、仲の良い同僚などに他部署について聞いてみるのもありかもしれません。
転職活動は下調べからでもOK
辞めるかどうか決めてからでなくとも、情報収集だけでも大丈夫です。
他にもいろんな職場があることを知れるだけで心が軽くなります。
転職サイトに登録し、エージェントに相談するだけでもOKです。
人に吐き出して気持ちを整理することもできます。
今すぐ転職する気がなくとも、気軽に転職サイトに登録だけしてみてもいいでしょう。
まとめ|後悔を放置せず、動き出すことで未来は変わる
看護師として働く中で「ならなきゃよかった」と感じる瞬間は決して珍しいことではありません。
人間関係のストレス、過酷な勤務、給料と労力の不釣り合い、責任の重さ…こうした要素が重なれば、誰でも心が疲弊します。
私自身も同じ思いを抱きながら「このままでは変われない」と感じて転職を決意しました。
夜勤なし・休日の安定・人間関係の改善といった条件を叶えたことで、時間・お金・心の余裕を取り戻すことができました。
もし今、同じように後悔や迷いを抱えているなら
- まずは自分の「譲れない条件」を明確にする
- 異動や部署変更も含めて職場改善を検討する
- 転職市場の情報を集めて比較する
といった小さな行動から始めてみてください。
看護師の働き方は1つではありません。
「今の職場が合わない=看護師失格」ではないのです。
悩みを抱えたまま働き続けると、心も体も限界を迎えます。
まずは情報収集だけでも始めてみましょう!
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